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「迅雷計画」のサブテキスト


「迅雷計画」のサブテキスト第二回 ―川西無人誘導噴進弾『梅花』について―

 

 「迅雷計画」世界のマレー沖海戦から実戦に投入される川西無人誘導噴進弾『梅花』は、第二次世界大戦におけるフィゼラーFi103、ナチスドイツのV1号ミサイルに相当する兵器です。太平洋戦争末期、V1号ミサイルの情報を入手していた帝國海軍が有人特攻兵器『梅花』の機体開発を川西航空機に依頼し、東京帝國大学の小川太一郎博士にパルスジェット発動機カ−20の開発を依頼していたのが史実上の出来事です。この小川博士が、萱場製作所でラムジェット発動機の研究開発に携わっていたことも史実であり、巻達が訪れたタイミングで萱場を訪問すれば、小川博士にも巡り合えることとなります。

川西梅花

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「迅雷計画」世界のマレー沖海戦に投入されたものが『梅花』一型です。この一型が史実上のV1号と異なるところは、巻達の現代から持ち込んだサーボモーターやジャイロを導入して投下母機からの目視誘導を可能としていることです。 なお、三菱一式陸上攻撃機の生存率を向上させるために無理矢理懸吊していますので、少なくともその主翼は短い物になっています。この懸吊方法は、ハインケルHe111爆撃機からの懸吊方法とほぼ同じです。 「迅雷計画」世界の珊瑚海海戦から投入されたものが『梅花』二型。プログラミング制御による巡航ミサイルへと変貌を遂げています。最上型ミサイル巡洋艦、または巡潜甲型改二(伊号一三型)潜水艦の前部カタパルトから射出されます。


巻達が現代の石山洋書店から購入し、小川博士に見せたのは取り敢えずこの本ということにしておきます。現在は、西山洋書に在庫があるかどうか分かりません。なお現在は、この本より内容の良いフランス語の本が存在し、その本があれば確実にV1号は作成可能です。


このヒントになったのが、オーストラリアで運営されている比較的身近な材料で巡航ミサイルを造るサイト。このサイトに掲載されている巡航ミサイルは60万ドル程度の予算で製作が可能ということなんですが、この飛翔体の全体構成はまさにV1号ミサイルです。

つまり、V1号程度の基本性能に誘導技術を加えた巡航ミサイルは、現代ならば60万ドル程度で誰でも製作が可能なのです。当然巻達は、現代社会でこのサイトに眼を通しており、この兵器ならば六五年前でも安価で実現が可能と判断した事になります。

 


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